【経営者ブログ】「めんどくさい」は宝の山!越前漆器の未来を拓く、末広漆器流・課題解決型ものづくり
まとめ(この記事の要約)
福井県鯖江市河和田で越前漆器の製造を営む末広漆器製作所です。
私たちのものづくりの根幹には、「お客様からの無理難題こそが、職人と会社を育てる」という信念があります。
日々寄せられる「こんなことできる?」というご相談。
一見「めんどくさい」と感じるような複雑な課題の中にこそ、他社には真似できない技術革新のヒント(宝の山)が隠されています。
私たちは、正解がわからなくても「まずはやってみる」精神で試作を繰り返し、そこから得た知見を「アレンジ」することで、全く新しい商品や技術を生み出してきました。
本記事では、単なる下請けではなく、お客様の課題解決パートナーとして進化し続ける、弊社のものづくり哲学をご紹介します。
本文
はじめに:河和田の地から、伝統を「更新」し続ける
1500年の歴史を誇る越前漆器の産地、福井県鯖江市河和田地区。
私はこの地で漆器会社を経営しながら、日々「伝統とは何か」を問い続けています。
守るべき型は守る。
しかし、時代が求めるニーズに応えられなければ、伝統はただの「遺物」になってしまいます。
私たち末広漆器製作所が大切にしているのは、お客様の声(ニーズ)を原動力に、伝統技術を現代版へアップデートすること。今日は、私たちの技術力がどのように磨かれているのか、その舞台裏にある「思考法」をお話しします。

1. お客様からの「問い」が、職人を育てる教科書
毎日、全国のお客様から多種多様なご依頼やお問い合わせをいただきます。
- 「木製の製品に、ガラスのようなコーティングはできないか?」
- 「絶版になった古い形状の漆器を復元したい」
- 「異素材と漆を組み合わせたい」
中には、今の私たちの技術や設備では、即答で「YES」と言えないような難題もあります。しかし、この「お客様からの問い」こそが、社員を、そして私自身を育ててくれる最高の教科書なのです。
ルーチンワークで同じものを作り続ければ、手は早くなりますが、思考は停止します。一方、未知の課題を投げかけられると、私たちは必死に考え、悩み、知恵を絞ります。この「脳に汗をかく時間」こそが、職人としての引き出しを増やし、人間的な成長をもたらす唯一の道だと確信しています。
2. キーワードは「めんどくさい」が宝の山
ものづくりの現場において、効率化は重要です。しかし、効率を追求するあまり、「手間のかかること」「複雑なこと」を排除してしまっては、面白みも競争力も生まれません。
現場から「社長、それはちょっとめんどくさいですね…」という言葉が出た時、私は心の中で「よし、チャンスだ!」とガッツポーズをします。
なぜなら、人が「めんどくさい」と感じることは、他社もやりたがらないことだからです。 誰もやらない領域にこそ、独自の価値(ブルーオーシャン)があります。面倒な工程、複雑な調整、前例のない素材への挑戦。その「めんどくさい」を乗り越えた先に、お客様にとっての唯一無二の価値があり、それがやがて弊社の強固なノウハウ(宝の山)となって積み上がっていくのです。
3. 100点満点でなくても、「まずはやってみる」
新しいご相談に対して、最初から完璧な正解(100点満点の回答)を出せることは稀です。 しかし、「できない」と断ってしまえば、そこで試合終了です。可能性はゼロになります。
末広漆器の合言葉は、「まずはやってみる!」。
失敗してもいいから、テストピースを作ってみる。 塗料の配合を変えてみる。 乾燥の条件を変えてみる。
問い合わせに対して100%の答えが出せなくても、手を動かすことで「50%まではいけた」「この方法はダメだった」という「事実」が手に入ります。机上の空論ではなく、この泥臭いトライ&エラーからしか、新しい発想は生まれません。

4. 「やってみた」をどうアレンジするか?がイノベーションの鍵
そして、最も重要なのが「結論(結果)の活用」です。
あるお客様の特定の課題解決のために行った「試行錯誤」や「開発した技術」。これを、その案件だけで終わらせてはもったいない。
- 「今回開発した撥水技術は、飲食店の業務用食器に応用できるのではないか?」
- 「この修理で培ったパテ埋めの技術は、新商品の強度アップに使えるのではないか?」
一つの取り組みから得た経験を、どうアレンジ(応用)して、他の困りごと解決や新商品開発につなげるか。この「横展開」の思考こそが、末広漆器の強みです。
お客様の「困りごと」を解決することは、単なる人助けではありません。それは、私たちの新しいものづくりの種(シード)をもらうことと同義なのです。
おわりに:あなたの「困った」を、私たちに投げてください

末広漆器製作所は、ただ図面通りにモノを作るだけの工場ではありません。
私たちは、技術と創意工夫で、お客様の課題を解決する「開発パートナー」です。
「こんなこと頼んだら迷惑かな?」「めんどくさいと思われるかな?」 そんな遠慮は一切無用です。
むしろ、その「めんどくさい案件」こそ、私たちが待ち望んでいる「宝の山」なのですから。
伝統工芸の技と、柔軟な発想で、あなたの課題を解決します。
ぜひ、私たちと一緒に、新しいものづくりの扉を開きましょう。
【お問い合わせ】
末広漆器製作所では、真剣にものづくりに向き合う企業様からのお問い合わせをお待ちしております。
OEM開発、記念品製作、そして産地の未来について。
本音で語り合えるパートナーをお探しなら、ぜひ一度ご連絡ください。
株式会社末広漆器製作所 :代表取締役 市橋 啓一
- お電話: 0778-65-0295
- FAX: 0778-65-2865
- メール: info@suehiro-shikki.com
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